映画「デスノート」見てきました
usersすでに話題はゲド戦記と時をかける少女に移っている気がしないでもないですが一応見てきましたと言うことで。
ちなみに公開前にはこんな批評が話題になってました。
超映画批評『DEATH NOTE デスノート 前編』25点(100点満点中)
http://movie.maeda-y.com/movie/00744.htm
おいおい25点かよ! と心配になってたんですが、実際見てみたらかなり面白かった。70点か80点くらいは上げてもいいんじゃないだろうか。
この映画を見に行く人は、大きく3通りだと思うんですね。1つは原作を知らない人、残りは原作を読んでいる人ですが、原作ファンでもキャラクターとかを含めたマンガそのものが好きな人と、シナリオや設定が好きな人で二分できるんじゃないかな。
で、キャラクター好きには正直あまり満足いかないのではないかと思います。そもそもマンガを映画化する時点で、原作ファンの理想どおりのキャスティングって難しいですしね。自分の感覚からしても、粧裕が満島ひかりなのはちょっと納得いってないし、戸田恵梨香は好きだけどミサミサっぽくはないし。
でもシナリオはよくできてたと思う。前半こそデスノートの世界観を説明するために原作を踏襲してたけど、後半のオリジナル設定はかなりよかった。原作では南空ナオミは月がキラとは思ってないけど、映画では「あなたキラでしょ」とつきつける。「ええ? バレていいの?」と思ったらきちんと決着つけられるわけで。見てない人のために描写避けますけど、最後のオチは原作のデスノートをしっかり理解した上で考えられてるなあと思いましたよ。あれ大場つぐみ絡んでるのかな?
キャラの設定もしっかりしてる。例えばリンド・L・テイラーがキラに殺される場面ですが、映画では夜神総一郎が「どんな方法であれ人殺しは人殺しうんぬん」みたいなセリフを言うのね。これ原作にはないけど、確かに夜神総一郎ならそういうだろうなと思った。最後のオチに関しても、原作の最終巻で月が高田に対してとった行動を考えれば、なるほど月ならそういうことするね、と説得力もある。
前編は設定紹介に時間とられますが、後編は前編見ている人前提に作れるから2時間自由にできる。原作ファンにとってキャラクターの違和感も前編で調節できているだろうから、かなり期待してますよ。後編の映像はすでにテレビで公開されたらしいけど、ミサミサの監禁シーンとかちゃんとやるらしい! それでいて原作と違うオハナシにどうもっていくのか、興味シンシンであります。
ほめてばかりもアレなので難点をいうと、リュークのCGに尽きる。なんだあの操り人形みたいなしょぼいCG! 予告編でスーパーマンリターンズを見てしまっただけにその落差があまりにもすぎました。ハリウッド映画だと、世の中にありえないキャラクターも本当にいるかのごとく見えるのに、そこまでおいついていないのかしら。パイレーツオブカリビアンの敵とか見ると、あのくらいのCGでリューク作ってほしかったよ……。むしろアニメでもよかったんじゃないか。
あとは原作読んでいるからわかるけど、読んでない人はどうなの? って思うシーンも多々あった。冒頭でいきなり月が警察のデータベースにアクセスできるのも、原作読んでればわかるけど知らない人がみたら唐突すぎる。後で親が警察だってわかるからいいのかもしれないけど、あそこは解説いるんじゃない? 全体的にいらないシーンも多かった気がする。バスケシーンとか特に。
ちなみにデスノートのメディアミックス戦略の一環として、小説も8月1日に発売されました。こっちは買ったまま読んでないですが、Lが南空ナオミと解決したというロサンゼルスBB事件が舞台なので、月派でなくてL派な人にはいいかも。冒頭パラパラとめくった感じでは、メロの視点で書かれているようです。
DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件