ウルトラマンメビウスがシリーズ40周年にふさわしいクオリティな件
users「ウルトラマンシリーズ誕生40周年」を記念するウルトラマンメビウスが、ここに来て怒涛の展開を見せております。
hicbc.com ウルトラマンメビウス
http://hicbc.com/tv/mebius/
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ウルトラマンメビウスのコンセプトを軽く紹介しておくと、「ウルトラ6兄弟」で知られる宇宙警備隊のストーリーを組んだ直系作品。宇宙警備隊シリーズは6兄弟に続き、M78星雲とは異なるL77星出身の「ウルトラマンレオ」、1980年放映の「ウルトラマン80」以来、実に26年ぶりの作品。80以降もティガやらネオスやら青色交じりのウルトラマンが登場するわけですが、これらはウルトラ兄弟とは異なる別の設定で描かれている点が大きく異なります。
ウルトラ兄弟認定作品だけに、今までに登場したウルトラマンや怪獣・超獣たちも友情出演的に出演。メビウスの前の作品である「ウルトラマンマックス」もなつかしの怪獣たちが登場していたのですが、それらは見ていて「なつかし怪獣出して大人の心くすぐろうとしすぎじゃない?」感が否めなかった。ウルトラ兄弟とつながりがないことになってるのでストーリーが難しいにしろ、単に「バルタン出るよー」というだけで、その怪獣が出てくることの意味合いが薄く感じたんですよね。
それに対してメビウスは、怪獣だけではなくウルトラ兄弟の設定も使えるという条件面で有利な点はあるとしても、すごくウルトラ好きをそそるシナリオが盛り込まれている。まだ新米なウルトラマンメビウスに対して「怪獣倒すだけじゃなくて回りのことを考えろ」と人間が叱咤してみたり、常にウルトラマンメビウスが怪獣を倒してしまうことへの無力さを嘆きつつ、「自分たちにもできることがあるんだ」という目覚め方は、ペンシル爆弾でゼットンを倒した科学特捜隊や、ライトンR30爆弾でキングジョーを倒したウルトラ警備隊に通じるところがある。単にウルトラマンに頼りきりではなく、自分たちも強くなって地球を守るんだ! という気概がうまく描かれています。
そして最大のポイントは、番組後半でウルトラマンメビウスが人間の姿として使っているヒビノ ミライの正体が仲間にバレてしまうこと。「バレて大丈夫なの?」と思いつつも、ストーリーとして破綻せずうまくやっていけている。そもそもメビウスをはじめて見た時、演技の棒読みっぷりにあんぐりしてしまったのですが、それはメビウスが人間の姿になるのも慣れていないからであり、ヒビノ ミライが姿を借りた元の人物が1人2役で登場したとき、きちんと感情こもった演技できていたのをみて「そこまでしっかり設定してたのか」と感動いたしました。
そんなこんなで「青いウルトラマンはウルトラマンとして認めません」派のわたくしもメビウスはかなり好感触なんですが(まあメビウスは青くないですが)、こと最近になって過去のウルトラマンシリーズとのコラボレーションが加熱しているのが、旧作のファンにたまらないのです。
前置き長くなりましたが、詳細は以下のブログをごらんください。なお、このブログはとてつもないネタバレ含みますので、ネタバレしたくない人はこの先に進むのをお控えいただいたほうがよいと思います。私はネタバレしても「ますます見たい!」願望に駆られましたが。
というわけで以下がURL。
三式保管所 ウルトラマンメビウス2月分
http://ca3.blog76.fc2.com/blog-entry-31.html
先週末、1月27日にはウルトラマン80と、人間役の矢的猛を演じた長谷川初範が登場。当時の教師ドラマブームを受けてウルトラマン80では主人公が教師とUGMという二足のわらじを履いていたのですが、シナリオの都合上、後半は教師の設定がないがしろにされていたそうです(当時見てないので伝聞)。そんな設定がこの放送回に80が登場することで、見事に完結されたとのこと。詳しくはWikipediaの該当箇所をごらんください。
番組の長さが30分ではいじめや不登校、異性交遊などの当時の教育問題と怪獣を並立して描く事に限度があり、第13話以降は学校教師としての設定は切り捨てられ、UGMを舞台として隊員たちの活動を描くドラマに路線変更された。設定上、第13話以降も矢的猛は教師を続けていたのかどうかは劇中では語られていない。
(中略)
『ウルトラマンメビウス』は、本作の世界観の上に立った25年振りの続編として制作されている。そして、同作の2007年1月27日の放送(第41話)には80=矢的猛が客演。かつての教え子たちも登場し、学校教師としての設定をきちんとした形で締めくくった。
ウルトラマン80 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%B380
当時リアルタイムで見ることはなく、再放送を何回かみただけの80ですが(80は6兄弟に比べて再放送比率が低かった……)、それでも80と矢的先生の登場には思わず涙してしまいました。ウルトラ兄弟を大事にしつつ、その設定に頼るだけではなく新しいストーリーをきちんと生み出してます。
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しかしここで感動するのはまだ早い。来週以降はますますオマージュが進行していくのですよ。
詳しくは上記URLを見てもらえればと思いますが、同じく番組の都合上、北斗と南の2人変身から北斗1人の変身を余儀なくされたウルトラマンAが、涙の2人変身で再登場。しかもウルトラマンAが究極奥義「スペースQ」で倒したエースキラー改めメビウスキラーとして登場ですよ。
ファン30年来の夢、あの2人の再会は・・・!?
「─────夕子、行くぞ。」
やべーやべー! もうここで鳥肌ガクブル。
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さらにページ一番最後の写真と、そこに刻まれた「とどろく叫びを耳にして!」の一分。キャー! キャー! キャー! この興奮はウルトラ好きじゃないと伝わらないと思いますが、もうたまらんのですよ。ああウルトラ好きでよかったと思った瞬間。
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そして一番の期待は、来週放送予定の「旧友の来訪」。次回予告でも後姿を見て一発でわかるあのウルトラマンが登場。しかもその正体は、メビウスがはじまってからというもの「あの人に違いない」と思われていたあの人でガチな模様。メビウスで一番のお気に入りキャラクターであり、その設定を信じて見続けていた私には待ってましたのシナリオです。これ最終回より盛り上がるかも。
ちなみにこの後も、ウルトラ好きが感涙するようなシナリオてんこ盛りらしい。これぞ40周年記念作にふさわしい物語ですよ。30周年記念だというのにキャラは個性なし、ロボはかっこ悪い、設定も深みがないどこぞの轟轟な方々もぜひこういうシナリオを最後だけでもお願いしたいものです。
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