「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」開発スタッフインタビュー読んだ
usersニンドリドットコムに、「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」発売後の開発スタッフインタビューが掲載されてました。
ニンドリドットコム〜ゼルダの伝説 夢幻の砂時計 開発スタッフインタビュー〜
http://www.nindori.com/interview/161zelda/index.html
それを読んで思ったこと。
夢幻の砂時計は確かにすばらしいゲームでした。2Dゼルダの究極といっていい「神々のトライフォース」、全く新しい3Dの世界でゼルダらしさを失うことなく新しいゼルダを確立した「時のオカリナ」と、ハードを変えるごとに進化してきたゼルダシリーズの中で、DSらしさを活かしつつも全く新しいゼルダを作り出したという点で、ゼルダシリーズでもかなりレベルが高いデキだと思います。
タッチペンオンリーながら違和感のない操作性、マップにメモすることで広がる謎解きの世界、2画面を駆使したボス戦、どれもこれも新しいながらも無理感がなく、「新たなハードに移るごとにそのハードの良さを引き出す」ゼルダの良さが戻ってきたとすら思う。GCの「風のタクト」、Wiiの「トワイライト・プリセス」は、新しいハードならではの良さを引き出せたかというとちょっと違う気がするので……。
ただ、ゲーム全体としての夢幻の砂時計は、ゼルダシリーズの最高傑作とは言いがたいと思ってしまう。それは前にも書いてある通り、「海王の神殿」の存在があるからです。
海王の神殿以外はすごい楽しかったし、ほんとに満足度が高い一作なんだけど、そのぶん海王の神殿に壁を感じてしまう人は多いのではなかろうか。ラスボス直前のファントム祭りは精神的にもしんどかったぜよ……。
カイ氏伝: DSゼルダ「夢幻の砂時計」クリア
http://blogging.from.tv/archives/000538.html
周りでプレイしている人も海王の神殿で行き詰まる人は多かったし、「次は海王に行かなきゃいけないと思うとやる気がなくなる」という声も聞かれました。これはまったくもって同感で、自分も海王の神殿行くのすごいやだったし、そのせいでDSに電源入れるのもちょっとためらわれたほど。海王の神殿を抜けたときは、「次に進める!」という喜びよりも、「これでしばらく海王の神殿に来なくていい!」と素直に思ってしまいました。「難しいからまた今度にしよう」と思うことはあっても、電源入れたくないと思ったゼルダは正直初めてです。
そんな海王の神殿について開発者の視点はどうなのかというと
『ムジュラの仮面』にも時間制限がありましたけど、あのときのシステムは僕の中に手応えとして残ってるんです。あのようなシステムを、違ったカタチで表現できないかなあって。それで、結果的に「砂時計」というアイテムが出てきたわけですね。
確かにムジュラはいいゲームでしたが、あれはあくまで「時のオカリナ」の外伝であり、難易度も非常に高いという大前提あってのこと。そもそもが「人を選ぶゲーム」だったからこそどんなに難しくても納得していたしがんばる気にもなった。でも夢幻の砂時計はナンバリングタイトルともいうべき粗人であり、普及率高いDSで万人向けに発売されたタイトル。そこであの海王の神殿をの実装というのは、たとえムジュラで手応えがあったとしても違うのではないかなーとおもった。現に海王の神殿が障壁になっている人が相次いでいるので。
あと気になったのがこの発言。
─ 2画面を使って、DSならではの謎解きがあるじゃないですか。
一同 ???
─ こうするやつ(DSのフタを閉じるポーズをとる)。
青沼 あー、早くもその話題にきましたね(笑)。
─ あの謎解きは悶絶しました。にっちもさっちもいかなくなって、最後はやけくそになってマイクに向かって大声を出したくらい(笑)。
青沼 僕よりも年上のベテラン社員たちは、「あれはないでしょう!」と口をそろえて言ってたくらい。
─ まったく同感です(笑)。
青沼 でも、デバッグなどをやってもらった若い人たちに聞くと、「あれは目からうろこでした」って言うんですよ。
うーん、その謎解きって、自分が知っている限りでは「アナザーコード」で実装されているし、アナザーコードの続編に近い「ウィッシュルーム」にもあった。あと、自分はやってないけどナムコのゲームにも同じのがあったという話を聞いたことがある。
早いもんがちだとか、知識ひけらかしてどうこうしたい訳じゃないんだけど、開発スタッフがこの仕組みを全く知らず「すごいでしょ!」みたいな雰囲気なのが違和感だった。開発スタッフって他のゲームあまりやらないのかなあ。任天堂タイトルとはいえ外注作品だから社内の情報交流とかはないのかもしれないけれど、DSのヘビーユーザーからすると「この謎でスゴイとかいわれても定番になってないかそれ……」とか思っちゃいました。