たとえばただのラブソング
usersこないだ暑く熱くマクロスについて語っていたら、このブログを読んで劇場版「愛・おぼえていますか」を見てくれた人がいたのでいろいろ感想聞いてみたら結構感想がシンクロしてた。それもそれでうれしいことだったんだけど、いわれてみて「は!」と認識を新たにしたところがあったのでショートエントリー。
カイ氏伝: おぼえていますか「愛・おぼえていますか」
http://blogging.from.tv/archives/000589.html
どのシーンがよかったとかあーだこーだ話していて共通認識だったのが、映画の後半でリン・ミンメイこと飯島真理が歌う「愛・おぼえていますか」が流れるシーン。ミンメイの歌う歌が的の巨人軍(ジャイアンツじゃないよ)の戦意を消失させるほどのエネルギーを持っていて、歌によって戦いを止められる、という感動のシーンなのですが。
その歌が流れた後にクローディアが早瀬未沙に「あれは何の歌なの?」と聞くと、未沙がこう答えるわけですよ。
「ただの流行歌よ。ありふれたラブソング」(記憶あいまいなので正式な文章じゃないけどたしかこんなこと言ってた)
ってね。
その一言がすごくいいよね、っていう話題でもりあがったんだけど、いわれてみて気づくのはそこに込められた意味。ミンメイが歌った歌って何もすごいエネルギーを持った最高傑作だけじゃなくて、我々の感覚でいうとJ-POPで毎年のように消費されている曲、くらいの存在だったのかもしれない。(「愛・おぼえていますか」自体はアニメ史に残る名曲ですけどね)
歌詞とかメロディではなくて、「歌う」という行為そのものと、その歌を通して語られた、巨人たちにはまったくなかった「恋」という感情が歌に乗せられていたという事実、つまりは文化こそが巨人たちを驚かせたのであって、決して歌の良さではなかった。(重ね重ね「愛・おぼえていますか」自体は名曲ですが)。そう言う気持があの「ただの」という言葉に込められていたのかな、とまたちょっと感動するのでした。
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか HDリマスター版 メモリアルボックス
そういやマクロス25周年ということでいろんなマクロスシリーズを見返そうと思っていて、手始めに「マクロスプラス』を見てみたんだけど全然だめだった。
全4話のOVAだったんだけど、全部見ても「それマクロスの意味あるの?」と思ってしまった。別にバルキリー使わなくてもあの物語成立しない? マクロスの要素である歌に関しても、別にあの人工知能が歌である必然性もあんまかんじられなかったし。最後無理矢理マクロス出してきたけど、あれ別に巨大兵器でいいじゃん。マクロスの舞台使ってやったけどあまりマクロスである意義が感じられなかった気がするよ。しかも最後のオチは夢オチにならぶ「記憶が違ってた」というベタ展開だし。
はてブでid:kanoseさんがお勧めしてくれていたので結構期待してみたんだけど、自分にはいまいちあわなかったなーという印象。どなたか「お前はマクロスプラスの見方がわかっとらん!」という方がいたらぜひアドバイスお願いします。
というわけで次はいよいよ「マクロス7」の予定。顔があるバルキリーは苦手という勝手な理由で食わず嫌いでしたが、おもしろいといいなー。
あと、テレビ版マクロスもさりげなくDVD発売が近い。早くレンタルで出回るといいなー。本編忘れているところ結構あるのでむしろオリジナルが見たいよ。