「無関心層」を乗り越えるWii
users先日、人力検索はてなを使ってこんな質問をしてみました。
人力検索はてな - Wiiに関して書いているブログで、「これは面白い」と思えるエントリーを教えて下さい。条件は以下の通りです。 ・実際にWiiをプレイしている ・ニュースサイトなどではない..
http://q.hatena.ne.jp/1165396201
Wiiナイトなんてイベント開催するほどWiiに夢中な私ですが、もともと大の任天堂好きだった私がWiiに対して肯定的評価なのは当たり前の話。そうではなくて、ゲーム人口を広げるという目的を持ったWiiだけに、一般の人がいったいどのようにWiiを考えているのかを知りたくて、こんな質問してみました。
実際には数としてあまり集まらなかったのですが、すごい心を打たれたのがこのエントリー。
まだ限界だなんて認めちゃいないさ - Wiiは任天堂の敵である"無関心"に打ち勝つことができるのか、実際に確かめてみた。
http://d.hatena.ne.jp/capelito/20061204/1165217507
要は、家庭の中の無関心層代表である奥さんにWiiを触らせてみるという試み。ちなみにこの奥さん、発売当日は「寒い中並んでまで買うなんてキモイ」と強烈な一言をあびせつつ、さらに予約時には旦那さんが意気揚々とWiiについて語っているところに「あ、そうなんだ。私はいじらないよ。」とあっさり否定する、まさに無関心層の代表にふさわしい人物像です。
はてさてその結果はどうなるか。まずは上記エントリーを読んでいただいた上で続きをお楽しみください。
そう、結果としてはみごとなまでに無関心層を虜にしたWii。写真チャンネルだけでも「これだけで買った価値があったんじゃない?」とお褒めの言葉をいただきつつ、Wii Sportsに関しては「悔しそうですが、とてもうれしそうに言っていました」「とても楽しそうな表情が伺えました」と、本当にWiiを心から楽しめているみたいです。
無関心層のデータでいうと、他にもこんなエントリーがあります。
昼間には母親(約60歳)を呼んできてプレイして貰いました。最初にボーリングをさせたら、操作の簡単さに感動。画面に人の形が出ているのが嬉しかったみたいです。すぐに「もういい」と言うかと思ったら、なんと他のゲームもプレイしてみたいというではありませんか。ボクシング、テニスもしっかりと楽しんでいきました。
[N] Wiiで筋肉痛
http://netafull.net/wii/017160.html
こちらは奥さんではなく、ゲームそのものに縁遠い母君ですが、自ら「他のゲームも楽しんでみたい」と積極発言。テレビゲームそのものが身の回りに存在しなかった世代にも受け入れられています。
そして最後に、自分の目でその瞬間を確かめたWiiナイトのエントリー。
「私はちょっと??」と遠慮してた女性が
みんなに説明受けて、コツをつかんでいき
途中で、ギャラリーも沸くナイスショットを打ったりして、
試合が終わるころにはみんな笑顔になっていたのが印象的でした。
Wii Nightに参加しました (ueBLOG)
http://ash1no0to.dyndns.org/htdocs/archives/2006/12/wii_night.html
最初は本当に遠慮していたのを、自分が無理矢理リモコン持たせ、対等に勝負できるように全員女性の4人ペアを作って対戦の場を作ってみた。ちょっとおせっかいで迷惑だったかな、とも思ったけど、せっかくの場なのでとりあえず触るだけでもして欲しくてそんな行動取ってみたんですが、終わってみたらすごく4人とも楽しそうにプレイしていて、いいショットも結構決まってた。笑顔でゲームを終了した4人を見た時、岩田社長が盛んに発していた「敵は消費者の無関心」という言葉と、それに対してどれだけ任天堂が真摯に取り組んできたのかが判った気がしました。
ファミコン時代からのゲーマーな自分ですが、家庭の中でゲームを親にやってもらおうとしてもぜんぜんうまくいかなかった。付き合いでやってくれることはあっても楽しいとは思えないらしい。家族だけじゃなくて、友達でもやっぱりゲームに興味ない人を熱中させるってのは難しくて、ゲームはゲーム好きのためのもの、でしかなかった。
DSでそれは少し変化してきたけど、DSでブレイクしたのは「脳トレ」「nintendogs」「どうぶつの森」あたりで、純粋なゲームとしてよりも能力向上だったり箱庭感覚だったりするものが多い。DSに一度慣れてそこから他のゲームも、という流れもあるけれど、必ずしもいきなりゲームを楽しんでいるわけではないんです。
ところがWiiは違う。いきなりWii Sportsみたいなゲームらしいゲームをやっても、無関心層が夢中になっている。実際にその瞬間を目の当たりにしただけにこの感動もひとしお。正直言って、ファミコン世代からのゲーマーにはWiiがちょっと物足りないというか、もう少しソフトが出揃わないとゲームとして練れてこないかなあ、なんて気持ちもあったんだけど、無関心層を取り込むというパワーは、DSにすらない強力なものを持っているかもしれません。
今は売り切ればかりでなかなか手に入らないけど、品揃えが潤沢になってきたら実家の親にも渡してみたいな。あれだけ今までゲームに興味のなかった、自分の中で無関心層の代表的存在だったあの人のリアクション、ちょっと見てみたい気がします。
あとぜんぜん関係ないけど、はてなって回答の締め切りを事前通知とかしてくれないのね。このエントリーを教えてくれた人にはポイントたくさん払いたかったんだけど、回答終了のメールが来て見に行ったら、全員にポイントが等分されて終わっていた。たかだか数十円だけど気持ちのこもったポイントなので、回答終了でいったん通知して、そこからポイント割り当てまでもうちょっと猶予くれるといいなあ、と思った。