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「ブログ限界論」論点まとめスター
暑苦しい話ばかりでサーセンw。しかし鉄は熱いうちに打てというか、単に「行きました」で放っておくのはもったいないので。
まず最初にフレッシュミーティングで実況した内容をまとめました。基本的には実況の良さを残すという意味で誤字・脱字や意味がとりにくいところの補足以外はあまり直していません。
カイ士伝: 「ブログ限界論」実況まとめ
http://blogging.from.tv/kai4den/rtcvol28.html
自分のはリアルタイムでまとめていて細かいところまで追いきれていなかったので、他のイベントのレポート掲載しているブログも上のまとめに記載しておきました。他にもあるという指摘あったらどしどしお願いします。
そして本題。テーマが散乱しがちだった今回のブログ限界論、実況まとめの中から論点をまとめて抽出してみました。細かく分類するともっとテーマあると思いますが、あまり分類しすぎても読みにくくなるので、情報発信と読み物としてのブログ、他とつながるコミュニケーションとしてのブログ、そして収益面でのブログに分けてみました。
スパム問題なんかはそれ1つでわけてもいい気がしますが、言及が意外と少なかった(徳力さんが熱かったので議論としては濃かったが数は少ない)のと、「多すぎて他が見えない」という意味ではブログユーザーが増えているのと解決策は近いところもあると思うので一緒にしました。こんな分類のほうがいいとか、この部分は別のジャンルに入れた方がいいとかの意見もありましたらぜひご一報を。
「ブログ限界論」論点まとめ
情報発信プラットフォームとしての「ブログ」【課題】コミュニケーションとしての「ブログ」
- 一般人のユーザーが増えた(GIGAZINE)
- どの業界でもある現象。一般まで浸透していくと古くからのファンなどは「つまらない」と言い出すもの(佐々木)
- 「アルファブロガー」時代はブログのコミュニティが小さく、ブログを面白いと思っている人が価値観を共有していた。今はおもしろくなくなったのではなくコミュニティが広がって「価値観が共有できなくなった」だけ(佐々木)
- 今までよりブログコミュニティの規模が大きくなり、他の盛り上がりがわからない。ブログ全体が一体感あった時代は終わった(徳力)
- 若者にとって情報発信ツールがブログから携帯電話へ移っている(佐々木)
- 携帯電話はCHTMLで構成されている別の世界。ネット社会のできごとはネットメディアが報じてくれるが、携帯電話で何が起きているかは教えてくれない(佐々木)
- はてな匿名ダイアリーが面白い。パソコン通信が2ちゃんねるに移ったように、匿名の良さが見直されているのでは(佐々木)
- スパムブログがボディーブローのように聞いている。検索してもまともなブログが見つからないという声がある(徳力)
- Googleの検索にすべてをゆだねているという問題(佐々木)
【解決策】
- 乱立するコミュニティを編集かNewsingかわからないがうまくつないで見せる仕組みが大事(徳力)
- 良いブログは人によって違う。それを抽出する仕組みは英語圏のほうが高度。そういう抽出する努力も必要(佐々木)
- アルファブロガー・アワードで知らなかったすばらしいブログが発見できた。そういう機会はあってもいい(徳力)
- スパム削除する場合に通報して欲しい。そうすると事業者間の連携で1つ通報すると大量に消える(GIGAZINE)
- ブログに対して「読んでますよ」と伝えると相手には書くモチベーションになる(徳力)
- ライブドアの球団やニッポン放送買収、前小泉首相の郵政民営化などは20代や30代の意見と団塊の世代の考え方がまっぷたつ。メディアはライブドアけしからん、小泉は負けるという意見でブログはその反対だったが、フタをあけたら小泉が勝った。今はそういう事例がないだけで、メディアと一般の意見が異なり、「メディアとは違うんだ」というエネルギーが発生したときがブログのパワーを見せる原動力。長い目で見ればそういう世代対立はまた勃発するだろうと楽観的(佐々木)
収益面での「ブログ」
- ブログを書いているとネットを通じて他の人と通じる(徳力)
- ブログで初めてトラックバックをもらった時、自分の立場が読者から発信者に移った(徳力)
- 福井県庁に2億円の宝くじが匿名で届いたという話をブログで書いたら県庁の人からコメントもらった。そのときに距離を超えてつながるということを感じた(上原)
- 百式田口さんの「インターネットはみんながちょっとずつ頭のよくなる世界」。ネットを通じてつながったり知恵を交換できる(徳力)
- ブログはリアルでのし上がるツールでもいいのでは。ブログとリアルをつなげられる人は明らかに得をしている(徳力)
- ネットが現実に影響を与えるのではなく、ネットが現実(GIGAZINE)
- リアルとバーチャルはシームレスにつながっているが、日本はそうできない圧力がある。社会構造が変わらない限りこれは二重構造が続く(佐々木)
- ケータイ世代はネットが当たり前。我々よりネットとのつながりがフラット化するだろう(GIGAZINE)
気になるキーワード
- 広告費が安すぎる。海外では単価が10倍なので同じPVでも収入がある(GIGAZINE)
- 言語的に英語は全世界が対象なので市場規模が10倍は当然(佐々木)
- 広告費はどの国を見てもGNPの1%。そう考えると日本人口の1億2,000万人は広告のための十分なマスがある(佐々木)
- マスがあるにも関わらずブログの収益がなりたっていないのは、地方の中小企業のIT化が進んでいないから
- Pay Per Postで広告を明記しないブログは悲しい。プロの人が収入前提でブログを書くためにも広告単価はもう少しきちんとしたい。AMNは1PV1円、CGM系でmixiの1PV0.01円よりはだいぶ高い(徳力)
- ブログ世界に価値あるものを落としている人に対してリアル社会での対価のバランスが取れていない(上原)
- ブログ格差社会と言う話があるが、影響力を持つインフルエンサーと違いがあるのは当然。収益力はインフルエンサーに集まるから、ブログンの母集団が増えてもそれは変わらないだろう(佐々木)
- ネットの広告が効果あることを事業者が説明しなければいけない。単に広告が何回表示されたか、だけではだめ(徳力)
- PVがあれば儲かるものではない(上原)
- 「魔法のiらんど」に携帯小説が100万本、34本が小説化してトータル850万部。ブログが収益化できないといっている間に集合的無意識が携帯でできあがってメディアに逆流し、収益がうまれている(佐々木)
- 広告ではなく、顧客を集める企業の活動という点では価値がある(会場)
- 大企業ではブログ導入事例も少ない、選挙にもまだ使えない(徳力)
- ブログのアクティブユーザーが減っている(「ソースは?」と弾さん)
- ブロガーとジャーナリストの違い。ブロガーは自分のことを書く、ジャーナリストは他人の話を聞いてそれを伝える
- 「インターネットからいろいろなものを得ているのだから、それを還元する責任がある」という言葉に感銘を受けた(徳力)
- ブログは蓄積して人格化する(徳力)
「ブログ限界論」、あと1つだけエントリー書きますよ。これで最後にします、と予告。
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