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「脱・無敵会議」という発想

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 最初に言っておく! 俺はかーなーりー強い!

 自分はイベント運営というものをやったことがありませんしそういうノウハウもありません。やったことがああるのはオフ会くらいか。だから「お前やったことあるのか」と言われてしまうともう何も言い返せないのですが、それでも参加者の視点から考えるイベントの感想はどうしても浮かぶものです。

 ここまで続けてきた「ブログ限界論」も、論点そのものに興味があるわけではないです。限界はあってもなくてもおもしろくてもつまらなくても、自分はそんなの関係なぅブログを続けていく。もちろんそういうテーマを持って語ることで得られるものもありますが、自分が初めてのRTCカンファレンスを体験して最後に思った感想は

 やっぱ「無敵会議」の田口さんはすげーな。

 ということでした。

 テーマが定まってなかったねということは自分も書いたし他のブログでもそういう指摘をちらほらみましたが、全体的に感じたのが「無敵会議っぽいよなあ」ということ。実際に田口さんのところに書かれたエントリによれば、RTCカンファレンス自体は無敵会議を参考にしているそうです。

そういえば以前、上原さんに「RTCカンファレンスは無敵会議を参考にしています」と言われたことがあるような気がしたので無敵会議主宰者として「無敵会議系イベントではこういうところに気をつけている」という意味のエントリーっす。

イベント運営の勘所 | IDEA*IDEA
http://www.ideaxidea.com/archives/2007/11/post_273.html

 RTCカンファレンスだけでなく、AMNのブロガーイベントも無敵会議を参考にしているという話です。自分が参加したときのイベントは全体会議も含めてかなり無敵会議に近いイベントでした。

カイ氏伝: AMNブログイベント第4弾行ってきました
http://blogging.from.tv/archives/000595.html

 無敵会議が始まったのは2004年1月。当時は日本でブログサービスが始まりだしたばかりだし、mixiやGREEが生まれたのはその翌月。ブログやSNSというCGMが活性化する前から始まり、今も忘年会議という形で毎年行われているイベントだけに、大きな影響を与えている存在であることは間違いないし、それをお手本にするというのは至極当然とは思います。

 しかし田口さんのイベントというのは、上記のエントリにもあるように、綿密な準備と打ち合わせとシナリオと、そして田口さんというパーソナリティも含めて総合的に練られたイベントです。もちろん他のイベントもいろいろな準備や思考を凝らしていらっしゃるとは思いますが、いち参加者の視点からすると、やはり無敵会議系のクオリティの高さは大きな差を感じてしまいます。

 だからといってそれだけの準備をするのはすごく大変なこと。上記記事のイベント運営の秘訣はすごくためになるし、ある意味ラーメン屋がスープの作り方を公開するぐらい重要な情報だと思いますが、毎回綿密にイベントの準備はもちろん大事なこととして、何かしらの仕事をしている人が仕事とは別にイベントを運営するには、すべて同じクオリティに保つのは難しいと正直思います。

 だからとりあえずテーマを設定し、パネルディスカッションで意見を交わし合い、それを参加者に見てもらうというのも1つのイベントとしては重要だと思う。あまりに1つのイベントに集中しすぎるあまりイベントの機会が減ってしまうのか、イベント回数を増やして考える機会や出会う機会を増やすのか、というのはどちらにもメリットがあり、デメリットがある話でしょうから。

 でも、後者を選ぶのであれば無敵会議スタイルである必要はないと思うんですよ。あのイベントは最後のグループ会議までを含めて最初からテーマを設定し、そのテーマを参加者全員が理解できるような進行をふまえて展開されているのだから、あのスタイルだけを持っていっても準備が同じくらい入念にされていないとついていかないと思う。

 今回のRTCカンファレンスに関して言うなら、主催者の計算外のところとはいえイベント前にブログで議論が白熱する事態が発生していたし、それを主催者も知っていたのだから、それを事実として紹介するだけではなく、論点として噛み砕いてまとめてもよかったんじゃないかな。最後のグループ会議についても、無敵会議は1つのテーマについて脳内を集中した結果をふまえ、さらに個人の意見を考える時間を使った後でグループ会議に入っているのに対し、前半にブログ限界論、その後休憩を挟まずにブックマークサービスの紹介をパワーポイントで紹介し、そこから息をつかせぬタイミングかつ個人で考える時間をぬいてグループ議論に持っていっても、頭がうまくついていかないでしょう。自分は正直そういう状況でした。

 論点が定まらなかったという話はいろいろなところで出ていますが、定まらなかったとしても興味深いテーマがいろいろ出たなら、主催者が終わった後にでもその話を整理してさらに議論としてブログ上で展開するのも1つの手ではないでしょうか。遠足は家に着くまでが遠足ですが、ブログは家に着いたって終わらない。時も場所も超えてネットでつながって議論できるブログがあり、そしてテーマがブログをテーマにしてブログの可能性を語っていたならば、イベント終わりました、あとは感想を書いてね、で終わってしまうのはあまりにもったいないと思いました。

 RTCに参加して感じたのは、無敵会議系とはちょっと参加者の雰囲気が違うなと思ったこと。たった1回ではすべてを感じられないと思いますが、無敵会議で味わう雰囲気とはちょっと違うものがありました。女子率が違ったのかな。

 だからこそ無敵会議を目指すよりは、RTCならではのイベントであってほしい。もちろんスタート時点で参考にするのは大事なことと思いますが、28回もの回数を重ねるイベントであり、個人的な印象でいうと情報を受け取る無敵会議系と比べて、1つのテーマを主催含めてゆるくつながる感じのイベントという雰囲気だけに、RTCならではのイベントを目指して作り上げていってほしいなと思いました。

 自分の中ではイベントもブログも、どちらもコミュニケーションなんですよね。だからやり方が1つではなく、コミュニケーションスタイルそれぞれであっていい気がするし、せっかく注目を集めていろいろブログの議論がなされるイベントだったのだから、「イベントやりましたはいおしまい」では終わらせない取り組みに期待したいと思います。

 最後に誤解なきように言っておくと、イベントは準備しなくてもいいということはいっさい無いと思います。準備はきっちり尽くせるだけ尽くして、その後で運を天に任せる。ただそれは限界もあるでしょうし、最前を尽くしながらもちょうどいいところでバランスを考える、ということも大事なのかなと思います。

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このページは、カイ氏伝制作委員会が2007年11月26日 00:22に書いたブログ記事です。

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